・・・Body ・ Mind ・Spirit ・Energy の統合と調和を目指します・・・
Harmony
神戸でのJOPA主催のセミナーは、アメリカ オハイオ・オステオパシー医科大学で教鞭
をとっているAnthony.G.Chaila D.O,F.A.A.O 先生による講義でした。
Anthony.G.Chaila D.O,F.A.A.Oは、全米のオステオパシー界の中では知らない
人はいないほどの、伝統を受け継いだ素晴らしい技術をもっているドクターの一人です。

今回は、アメリカのクラニアルアカデミーでのベーシックコースと同じ内容を教えていただ
きました。今回のテーマは「頭蓋仙骨、及び筋膜・靭帯の診断及び治療について」です。
Chaila D.O,F.A.A.Oは、筋膜に関して
@筋膜は病気の原因を探す場所であり、治療を始めるべき場所である。
A私は狩猟場として、筋膜に匹敵するほどの体内部位を他に知らない。
  ・・・・(割愛)・・・筋膜は体内の全筋肉、脈、神経と臓器を取り囲んでおり、
  神経細胞のネットワークを構築している。
  すなわち筋膜は、体液の流れ、神経、組織が交差している。
  この作用で私たちは生存しており、これが不全となれば私たちは死ぬ。

、、、といっています。それほど筋膜に注目しており、筋膜を中心に全身を診断しています。
治療も筋膜からアプローチしリリースすることで、構造的変化を与えていくものでした。

最近は、筋肉よりもむしろ筋膜に注目をしたテクニックや文献が多くでてきました。
痛みを起こすのも、筋肉よりは筋膜が痛みの原因となっていることが多いと聞きます。
骨や筋肉などの局所的なとらえかただけでなく、筋膜のような全体的な捉え方をする
ことや身体の変位に関しても、骨の位置や筋肉の収縮よりも、筋膜の歪みがより多くの
影響を与えるという説にも関心を引かれているなかでの、チラ先生のセミナーは
自分の中でもとてもタイムリーな内容でした。

Chaila D.O,F.A.A.Oの、15分程度で全身の筋膜の歪みをとってしまう、技術と鋭い
感覚には、ほんとうに感嘆しました。私がやったら1時間はかかる内容です。
中でも驚いたのは、コンタクト部位は足のみなのに、足だけでなく、足をテコ
にして、仙骨や脊柱までもリリースをしてしまう方法です。

早速、セミナーから帰ってきた翌日から、チラ先生の筋膜の診断と治療を取り入れま
した。セミナー時点では、「スゴイ!」との一言で自分にはとてもできないと思っていた
ことも幾度となくチャレンジしていくうちに、完全とはいえないまでも、少しずつ効果を
出すことができてきて、足から内臓周囲の靭帯などの硬い部位の緊張をとることがで
きるようになりました。胸腹部は呼吸などの動きが妨げになったり、圧迫をしたくない
人に対して、これはとても効果的な施術法です。
また関節の可動制限を改善する際にも、筋膜からのアプローチは、クライアントの方
への負担も少ないのにもかかわらず、大きな効果をあげることができます。
やればやるほど、筋膜を診断する時の柔らかなタッチ、筋膜がリリースされる
伸びるような感覚がわかってきます。

筋膜を通して全身をみると、創始者のスティルがいった「身体は一つのユニット
である」という言葉がより、実感できます。
今まで全身における筋膜の診断というものをしていなかったので、とても参考に
なりました。また治療がとてもシンプルなのに驚き、またそれで充分だということ
もわかりました。
今回のセミナーは、新技術を習得と新たな診断の着眼点を得ることのできた
有意義なものになりました。 次回もぜひ、セミナーに参加したいと思っています。

神戸でのセミナー「Anthony.G.Chaila D.O,F.A.A.O」
チラ先生のセミナーの感想文が、日本オステオパシーメディスン協会発行
の「JOMA JOURNAL」 2005/10に掲載されました。
オステオパシー整体院