1) 腰痛 その③~オステオパシーでのアプローチ
              (症例編)

あるクライアントAさん。
長年、腰痛に悩まされていた。

でも、ここのところ、右膝の痛みが強く出ていて、
そっちの方がより心配になった。

それだけではなく、右の肩が異常にコリ、
右の肘まで、痛みだした。

頭痛も、頻繁になり、寝ても疲労感が回復しない。

病院で検査しても、特に問題はなく、
「歳のせいですよ。」
と言われるだけで、何も変わらない。


確かに歳はとってきたけど、
今から、こんなだったら、
老後はどうなってしまうのだろう、、、
何か手を打たなくてはいけないとあせっていた。

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まずは、全身をチェックしていく。
構造の変化、問題箇所の関連、
もちろん痛みの箇所の構造や、身体の癖などなど。

オステオパシーセラピストの私は、
手を使って、全身をMRI画像を
とる様に、チェックする。

身体は全部がつながっている。
だから、平面的でも一箇所でも、検査は足りない。

3Dの様に、全身を立体的にとらえて
いかないと、把握できない。


そんな風に検査してくと、
Aさんの身体のstoryがみえてくる。


痛みが出ているのは、
腰と右膝だけれど、そこに影響を
与えている構造を追っていく。
そして、全体像と重ね合わせる。



Aさんの左足は、
踵に強く重心がかかり、
足の関節の位置が変化し、
足裏の着地面が変わっていた。

地面への接地面が変われば、
当然、その上に続く下肢の角度が
変わってくる。

それは、膝や股関節の角度を変え、
当然、骨盤の歪みに一役かう。


もう片側の右足も、
足首の関節の位置が変わり、
膝を少し曲げてバランスを保つ。


その立ち方は、右側の骨盤を
強く引っ張っている。

Aさんの曲げている右膝は、
関節構造が大きく歪み、
それによって、血液とリンパ循環を
阻害して、膝の関節が少し腫れていた。

膝の痛みの原因は、
構造の大きな歪みと、
液体のうっ滞から起こっているらしい。


構造の変化は、更に、それに付着する
筋肉や筋膜を緊張させる。


緊張した筋肉や筋膜は、
構造の変化と共に、左右それぞれ、
都合よく骨盤をひっぱり、位置を変える。

これらの理由により、
下肢と骨盤への液体のやり取りが
更にうまくいかなくなる。

骨盤が強く引っ張られている、
右の腎臓は、下垂傾向がある。
もちろん、右側の卵巣周囲も、
緊張が強くでている。

膝がうっ滞している右側は、
循環の問題がより顕著に表れ、
右側の卵巣や、腎臓にも影響しているのだ。


聞けば、右卵巣の問題があり、
以前は、よく腫れて病院に行ったとの事。

そんな風に、物理的に重い右側は、
右の肩をぐっと引っ張る。

ひっぱられた右半身は、
肋骨の位置がずれ、胸郭が歪む。

胸郭が歪むと、呼吸の制限が起きる。
もちろん、内臓の問題があれば、
内臓は下垂し、横隔膜の動きを制限する。
これも、呼吸を制限する。

呼吸が制限されると、身体の機能を
発揮できずに、疲労感が増す。
慢性的な疲労感の改善には、
まずは、この問題を解消するべき。

ちなみに、慢性的な疲労感の原因は、
他にも色々ある。
それも、また別の機会でお話しますね。

そして、右膝のうっ滞や、右側の内臓下垂は
物理的に右肩を下に引っ張る。
負担のかかった右肩は、そうとう苦しいはず。

このギリギリの状況で、
下肢からのうっ滞度合いが強まれば、
右のひっぱりは強まり、頭痛を誘発する。

右肩が下がれば、それに続く頸椎も、
適応して、歪んでくる。
腕へつながる神経は、首からでているので、
腕の問題もおこってくる。

実は、肘の痛みは、これだけではなく
他の問題も絡んでいたのだけど、
話が長くなるので、またの機会に、、、。


こうして全身を手で読み取って検証すると、
左に加重して立っているAさんの姿が
脳裏に浮かぶ。


Aさんは、立っている時に左足に加重する。

最初に考慮する問題は、
日常的によくするこの姿勢にあるようです。

これを読んでいたあなたは、
Aさんの身体が脳裏に浮かびましたか?

Aさんの身体のstoryを読み取れましたか?


足から頭まで、
問題は、つながっていましたね。
身体はすごいです。


こんな風に読み取ると、
腰が痛いから、腰をマッサージする、
膝に水がたまるから、注射器で抜く、
といった
局所的なアプローチは、
一時的な対応になってしまいがちです。

あなたは、どう思いますか?



そしてとうとう、最終章
腰痛 その④ ~ 身体の適応 ~へ続きます。
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ご注意
全ての方が同じ原因ではありません。また施術の進め方も、人それぞれです。もちろん、効果は約束されたものではなく、個人差もあります。
施術は、あくまでも身体が本来の機能をおこなえる手助けをするものです。治すのは、ご本人の治癒力によるものです。
オステオパシーは、その人に備わる治癒力を発動させるものです。


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